こんにちは。中小企業診断士の富樫です。
本ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
前回のブログでは、中小企業診断士とは何か?を書きました。
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中小企業診断士とは?
こんにちは。中小企業診断士の富樫です。 本ブログをご覧いただき、ありがとうございます。 中小企業診断士。 お仕事されている方は名刺交換などで目にすることもあるかと思いますが、実際にどんな資格かご存知で ...
今回は、私が実際に診断士の資格を取得(2011年取得)して感じる、
「中小企業診断士の資格を取得して良かったこと」
について書きたいと思います。
中小企業診断士の資格取得を目指している皆様や検討中の皆様の参考になれば幸いです。
こんな方におすすめ
- 中小企業診断士の資格取得を目指して勉強中の方。
- 中小企業診断士の資格を取得しようか検討中の方。
- 何か資格の勉強を始めようか考えている方。
企業経営について横断的な知識が身に付いたこと
中小企業診断士の一次試験は、下記7科目の試験があります。
- 経済学・経済政策
- 財務・会計
- 企業経営理論
- 運営管理(オペレーション・マネジメント)
- 経営法務
- 経営情報システム
- 中小企業経営・中小企業政策
この7科目を勉強することで、企業経営に必要な知識を横断的に身に付けることができ、下記「その他の良かったこと」につながるベースが出来たと感じています。
資格取得だけではなく日々のインプット・アウトプットが大切なのは勿論ですが、企業経営に必要な知識全般を体系的に身に付けるには中小企業診断士の資格は適していると思います。
インプット、アウトプットの能力向上
私は中小企業診断士の資格取得は一次試験合格後、二次試験を受けずに日本生産性本部の養成課程(経営コンサルタント養成講座、中小企業診断士コース)を受講して資格取得しました。
(この話はまた後日別記事で書きます。)
養成課程の中で、
- 実際の企業をモデルとしたケーススタディを10数本
- 経営診断実習(8~9日間泊まり込み)を5本
を行いました。
このケーススタディと経営診断実習を通じて、
情報収集→環境分析→課題定義→解決策提示
の一連の流れを身に付け、自分の型を作る事ができたと感じています。
私はずっと営業畑ですが、上記流れを自分の型として確立できた事は本当に役立っています。また資格取得前に比べて仕事が楽しくなりました。
私は養成課程でケーススタディや経営診断実習を行いましたが、二次試験(企業経営、財務会計、運営管理など4つの事例について論文)→実務補習(実際の企業で診断実習)でも同じ経験が出来ると思います。
気付き(チャンス、課題、リスク、など)の向上
前述の「企業経営に必要な知識を横断的に身に付けること」と「インプット、アウトプットの能力向上」が出来たので、資格取得前と比較して(自分の体感的に)、チャンス・課題・リスクなどに気付ける感度が上がったのかな?と感じています。
私は資格取得前までITサービスの法人営業に従事していました。
その頃は日々の営業活動の中で、自社サービスをいかに売るかを場当たり的に、と、お客様企業のこと、しか考えられていなかったのかな?と思います。
中小企業診断士の資格取得後は、自社サービスのことも場当たり的な考えではなく、
- 市場内で競合他社と比較した強みは?弱みは?
- 今ターゲットとしてる業種業態は本当にこれで良いのか?
- アプローチの方法は適切か?
- 自社の開発人員、サーポート人員、など踏まえてサービス内容は本当にこれで良いのか?価格は適正か?
- アップセル、クロスセル、など踏まえて新サービスの可能性は?
などをフレームワークなどに基づき、体系立てて考えられるようになりました。
また、お客様に対しても、お客様の業界の状況調査、お客様の現状分析、を行い、お客様の課題解決の為に自社サービスがどう役立つのか?をしっかりと体系立てて考えて提案できるようになったと感じています。
これらが出来るようになったのは自分にとっての大事な財産だと感じています。
周りからの評価向上
全員が全員からの評価が上がったとは決して言えませんが、経営層の方や30歳以上のビジネスパーソンの方からの評価は上がったのかな?と感じます。
私の場合は新規開拓営業などで「初めまして」のケースが多いですが、名刺に
- 経済産業大臣登録 中小企業診断士
- 公益財団法人日本生産性本部 認定経営コンサルタント
と書いていると、「初めまして」でも以前よりなんとなく?気持ち?暖かく迎えて頂けたり、お客様から相談の話を受けたりは多くなりました。
自分自身がまだまだ至らぬ面も多々ありますし、中小企業診断士の資格取得者が必ず仕事ができるか?と言ったら、決してそうではないと思います。
ただし。
以前読んだ雑誌で、【資格は外部へのシグナル】という文章がありました。
「仕事が出来るかは保証できないが、少なくともしっかりと勉強した。」というシグナルにはなるよ。それはそれで大切でしょ?という意味合いで書かれてました。
この言葉はかなり印象に残っていて、独立して動いている自分は本当に痛感することが多いです。
中小企業診断士の勉強をやり遂げて資格取得したことは、しっかりと経営について勉強してきたという面で、外部に対しての大きなメッセージになると思います。
ネットワークの広がり、チャンスの広がり
中小企業診断士の資格取得後は、診断士のコミュニティへの参加、中小企業診断協会などに所属して研究会に所属・クライアント紹介、などネットワークやビジネスチャンスは広がると思います。
(これは私だけかもしれませんが、)企業経営について横断的に学んだから、いきなり一人で全ての分野でプロの対応を出来るか?というと、そうではないと私は思っています。
人それぞれ得意分野がある中で、他診断士の得意分野を教えて頂いたり、事例を参考にしたりしながら、自分の対応分野を広げていくことができると思います。
また、企業経営について横断的に学んだ事、実習を通じてインプット→アウトプットまでの一連の流れを身に付けた事、「中小企業診断士の資格取得者という外部へのシグナル」、は独立開業か企業内診断士かは問わず、ご自身のチャンスに必ずつながると思います。
まとめ
今回は私が感じる「中小企業診断士の資格を取得して良かったこと」について書きました。
中小企業診断士の資格取得ははっきり言って簡単ではないと思います。
幸い私は一次試験を一発合格できましたが、約1年は相当勉強しました。あれだけ勉強したのは受験勉強以来?あまり学生の頃は勉強してなかったので場合によっては受験勉強以上に勉強したかもしれません。
ただ。中小企業診断士の資格は目指す価値がある資格だと思いますし、実際に私は診断士の資格を取得して本当に良かったと感じています。
中小企業診断士の資格取得を目指して頑張っている皆様。大変な事もあると思いますが、頑張ってください。陰ながら応援してます。
また、診断士の資格を取得しようか検討中の方、何か資格取得を考えいている方。皆様の参考になれば幸いです。
それでは、最後までお読み頂き、ありがとうございました。